釣りを始めるとき、多くの初心者が直面する悩みの一つが釣り竿の「硬さ」や「長さ」の選択であり、特に、「柔らかい竿を選ぶべきか、硬い竿を選ぶべきか」という点は迷いやすいポイントです。
ちょうどそれなりのエントリーセットがセールで安く売っており、子どもの分の竿を確保するついでに色々な硬さの竿を試してみたので、感覚のところを簡単にまとめておきます。
最初に買った竿はLでしたが、やっぱML以上の竿の方が初心者向け感はありますね。
ロッドの硬さと長さの選び方
そもそも初心者が選べる釣り竿の長さと種類
初心者が最初に選ぶ釣り竿の長さについては、それほど選択肢が多いわけではありません。
基本的に、以下のような選択肢が考えられます。
- 振り出し竿(伸縮式): 8.6フィート(2.7m前後)が一般的です。40~70㎝前後など、コンパクトに収納できるため、自宅での保管や持ち運びが便利です。
- 2ピース竿(分割式): 3m近い長さのものもありますが、2m前半など短めの設計のものも多いです。収納寸法は基本的に1/2の長さになります。110㎝ぐらいまでであればそこまで邪魔になりません。
家での収納スペースや収納時の取り回しを考えると、振り出し竿(テレスコピックロッド)の方が気楽ですが、7フィートぐらいの短めの2ピースロッドであれば、1mちょっとの長さなので、収納や取り回しでそこまで気になるサイズではなかったりします。
振り出し竿を選ぶ場合、かなり選択肢が少なくなるので、短めの2ピースロッドを選択肢に入れるのは良い選択肢だと思いますね。
↑2ピースロッドが選択肢に入ると、かなり選べる竿は増えるし、性能も上がる。
↑振り出し竿の方が仕舞寸法は小さいし、扱いやすいが、選択肢が…。
柔らかい竿と硬い竿:基本的な特徴と選び方
次に、釣り竿の硬さですが、釣りのスタイルやターゲットとなる魚の種類によって選ぶべきものが異なります。
竿の硬さは、一般的に以下のように表記されており、多くの場合は竿の名称でわかるようになっています。
- L: 柔らかい竿で、アジなどの小型魚や軽い仕掛けに適しています。
- M: 中程度の硬さで、万能に対応できます。
- H: かなり硬い竿で、大型魚や重い仕掛けに対応可能です。
基本的に、柔らかい竿の方が細くしなりが強く、硬い竿の方が太くしなりがない感じになります。この辺はゴルフクラブなんかと同じですね。
↑ULぐらいになるとビュンビュンしなるし、細い。MHだと意識しないとしなり感がないぐらい硬いです。
「+」や「UL(ウルトラライト)」といった表記が加わる場合は、名前の通り、柔らかさや硬さを強調する記号になります。メーカーによって違うようですが、UL→L→ML→M→M+→MH→Hといった順番と認識しておけばよさそうです。
柔らかい竿と硬い竿のメリット・デメリット
硬い竿、柔らかい竿のメリットデメリットはトレードオフの関係にあり、以下の通りです。
柔らかい竿のメリットとデメリット
メリット:
- 軽いルアーや小型の魚をターゲットにした釣りに適している。
- 魚がかかったときの引きを楽しめる。
デメリット:
- 重い仕掛けや大きな魚に対応しにくい。
- しなりが大きく、細いので、仕掛けを扱う際や魚を釣り上げるときに少し不安感がある。
硬い竿のメリットとデメリット
メリット:
- 重い仕掛けに向き、大型の魚をターゲットにできる。
- しなりが少なく、硬いので初心者が仕掛けを扱う場合や魚を釣り上げる場合にも安心感がある。
デメリット:
- 柔らかい竿と比べると、引きの感触がやや乏しい。
- 軽い仕掛けを投げるのには向かない場合がある。
性能の根幹的な部分としては、「扱いやすい仕掛けの重量が変わる」→「適した魚種が決まる」といった形になります。
一方で、初心者の観点で言うと、「柔らかい方が華奢で繊細に感じる」という点も大きく、硬い方がなんとなく安心して扱えるように思えます。
初心者が選ぶべき竿の硬さ
初心者が最初に試す釣りとして一般的なのが、堤防からのサビキ釣りや小型魚を狙うものだと思います。
それらであれば、正味、どんな硬さでも問題はない気がしますが、竿の硬さはML以上がおすすめです。理由は以下の通りです。
-
サビキ釣りでは重めの仕掛けを使用する場合が多い
柔らかい竿だと仕掛けの重さに耐えられず、操作が難しくなることがある。 -
初心者でも安心して扱える
硬い竿は初心者が仕掛けを扱う際や魚を取り込む際に安定感があり、操作が簡単。 -
初心者向けセットにもML以上が多い
市販されている初心者向けの釣り竿セットの多くは、硬さがML以上に設定されており、買いやすいです。
ただし、基本的に重いルアーを使用したり、投げサビキをするのでなければ、柔らかい竿(L)でも問題ありません。
↑投げる場合は対応重量的に折れかねないので、硬い竿でないと対応していないことが多い。
尚、魚のサイズが大きく、「大丈夫か?」と思うようなしなり方をしたとしても、投げる場合の仕掛け重量にさえ注意していれば基本的に折れることはなさそうです。
(不安感が一番嫌なので、最初にLから始めた私としてゃ、MLぐらいが楽しみやすいのではないかと思いますが…)
↑全然問題なく色々できるが、サビキとかする場合はMLの竿を使ってみると、MLの方がだいぶ気楽…。
まとめ
釣りを始めるにあたって、柔らかい竿と硬い竿のどちらを選ぶかは、釣りのスタイルやターゲットによります。
ただ、初心者が最初に買うのであれば、硬めの竿(ML以上)が使いやすく、安心感があり、対応する釣り方としても広くて良い感じはしますね。
Lでも良いのですが、やっぱりLの硬さの竿になるとだいぶ華奢な感じなんですよねー…。
初心者がおぼつかない手で竿を扱ったり、釣れたあとの処理をすることを考えると、少しだけ硬めの竿の方が色々とやりやすい感じはしますねぇ。特にULの竿なんかは想像以上に柔らかいので、初めて買う竿としてお勧めできる感じはあんまりないですねぇ。